立憲民主党の枝野幸男、共産党との選挙協力の影響は?

   

立憲民主党と共産党の選挙協力はwin-winの関係か?

周知の通り、立憲民主党と共産党は小選挙区において同意選挙区に対立候補を立てないという選挙協力の協定を結んでいます。

一見、このことはお互いにメリットがあるようですが、よくよく考えてみると、はたしてそうでしょうか?

立憲民主党にはメリットは大きい

まず、立憲民主党にとって、共産党との選挙協力はメリットが大きいです。

というのも、

自民党票 < 立憲民主票 + 共産票 

だけど 

自民党票 > 立憲民主票

というようなケースでは、選挙協力をすることによって立憲民主党が議席を獲得できます。

共産党の議席増には繋がらない?

では、共産党にとってのメリットはどうでしょうか?

ここで注意しないといけないのは、上記のケースがそのままは共産党には当てはまらないとうことです。

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というのも、立憲民主党の表の全ては共産党には流れず、共産党の小選挙区での議席獲得には繋がらないからです。

リベラル系候補を、立憲民主党に統一した場合、共産党票のほとんどは立憲民主党に流れると考えらえれます。

共産党に投票する層は、熱心なリベラル思想があり、「反自民」と言う意識が非常に強いからです。

また、熱心なリベラル層は保守色が強い希望の党や日本維新の会に投票することもありません。

そのため、立憲民主党にとって共産党票のほとんどが流れてきて、大きなメリットとなります。

 

対して、立憲民主党に投票する層は確かにリベラル傾向は強いですが、共産党に投票するほどの左派ではありません。

中には、共産党に投票することに抵抗感を示す人も多くいます。

また、「なんとなく反自民」と言うゆるいイメージで投票をする、ある意味筋が通っていない層も一定数います。

その結果、確かに小選挙区での共産党の獲得票は増えますが、議席を獲得するほどには増えません。

今回も、共産党の小選挙区での議席獲得は沖縄での1議席のみになるでしょう。

 

選挙協力、共産党のメリットは何か?

上記の通り、「議席」と言う面では共産党にとってメリットはありません。

では、全く共産党にとってメリットはないのかと言うと、そう言うわけではありません。

そこで、いくつか共産党にとってのメリットを解説したいと思います。

供託金の返還額が増える

立憲民主党と選挙協力をすることで、議席獲得には繋がりませんが、結果的に供託金の没収ラインを超えるケースは増え、財政的には大きなメリットがあります。

小選挙区の場合、全体の10%以上の得票で供託金は変換されますので、達成は容易です。

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全選挙区に候補者を立てずにすむ

選挙協力をしない場合、共産党としては全選挙区に候補者を立てないと面目が立ちません。

しかし、当選確率のない選挙区に候補者を立てたくないのが本心です。

選挙協力を行えば、堂々と「候補者を立てない理由」ができるわけです。

共産党は政党助成金を受け取らない唯一の政党です(受け取る権利を持っていて)。

財政的にはかなり厳しいので、上記2つは大きなメリットとなります。

 

選挙後に立憲民主党と連立政権を組める可能性がある

共産党は、従来は連立政権には参加しない姿勢でしたが、ここ最近は旧民進党や立憲民主党との連立に前向きな発言が多く見られます。

民主党政権時代の社民党が羨ましかったのでしょう。

また、志位さんも長く議員を務めていれば、与党への憧れも出てくるでしょうね。

枝野幸男は現在のところ「共産党との連立政権を組む可能性はない」と言っていますが、これは選挙に向けたアピールと考えてよいでしょう。

仮に、選挙結果が

共産党+立憲民主党+社民党で過半数

となれば、迷わず連立を組むと考えれます。

共産党としては、今回の選挙は厳しいにしても、立憲民主党との関係を良好に保ち、将来的に政権入りすることを狙っていると考えられます。

志位和夫の「首相指名では枝野幸男に投票する可能性がある」と言う発言はあからさまですね。

 

共産党との選挙協力をした枝野幸男は大した男だ

旧民進党の前原誠司代表は共産党との選挙協力に後ろ向きでしたが、枝野幸男は迷わずに選挙協力を決断しました。

これは、政党のリーダーとしては正しい決断だったと言えます。

兎にも角にも、政党政治において「議席を増やす」と言うことは大切なことです。

さすがに、政策が全く異なる政党間での選挙協力は有権者に対して失礼ですが、現状の立憲民主党と共産党は政策的にも非常に近いと言えます。

このことから、結果的に議席増に繋げた枝野幸男の決断は正しいと言えるでしょう。

 

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立憲民主党の支持率から議席を予想

立憲民主党の議席と政策を予想してみる

最後にどうでもいいと思いますが、私は個人的には志位和夫と枝野幸男は好感が持てる好きな政治家です。

特に志位さんは、国会で行った派遣労働法についての質疑は秀逸でした。

残念ながら、私の選挙区では社民党が候補者を出しているので、今回は自民党に投票しますw

 

 

 

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