希望の党が惨敗した理由は?敗因を分析してみる

      2017/10/23

政権交代どころではなかった

都知事選でトリプルスコアで圧勝した小池百合子、都議選でぶっちぎりの大勝利を収めた都民ファーストの会。

この勢いで国政でも大躍進かと思われましたが、11月22日の衆議院選挙の結果、惨敗が確定しました。

改選前57議席に対して、49議席の獲得でした。

特に、小池百合子の側近の若狭勝の落選は大きな衝撃と言っていいでしょう。

私は45〜60議席と予測していましたが、想定していた中でも低めの議席でした。

歴史のある共産党や、何年も頑張っている日本維新の会よりも議席は多いので、「新しい政党」としては十分な議席数ですが、前評判よりは大きく下回る議席でしょう。

特に、候補者を過半数も建てているにもかかわらず、当選者が少なすぎますね。

当ブログでも、「希望の党と自民党が連立を組む可能性」について考察しましたが、結果的には自民党で単独過半数を占める勢いですので、希望の党が入り込む余地はないでしょう。

また、対照的に、

立憲民主党が躍進!議席を伸ばした理由を考察する

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と言う記事も書いていますので、ぜひご一読ください。

 

議席が伸び悩んだ理由(敗因)を分析してみる

民進党との合流でグダグダ加減を露呈した

民進党の前原誠司代表と、民進党と合流することで合意し、民進党でも了承が得られました。

しかし、候補者選定に戸惑い、グダつきました.

どうしても「数合わせのためにとりあえず集めた」感は否めませんでしたね。

この辺は有権者にも見透かされたのだと思います。

 

結局、候補者のほとんどが元民進党

どうしても、全議席の過半数以上を擁立しようと思うと、民進党に頼らざるを得なくなります。

しかし、今回合流した民進党の保守系議員は、自民党支持者からはあまり支持がありませんでした。

そのため、自民票を切り崩すことができなかったのと思われます。

 

マスコミを敵に回した

これが最大の敗因でしょうね。

都知事選や都議選の時はマスコミは「意地でも小池陣営を勝たせる」という意気込みで、小池百合子に肩入れした報道でした。

しかし、今回はマスコミはどちらかというと立憲民主党を応援しています。

理由は明白で、小池百合子が保守色を前面に出しすぎたため、左派のマスコミにそっぽを向かれたと言えます。

特に、「改憲に賛成」「安保法制に賛成」の二つの踏み絵は反日マスゴミが大嫌いです。

このことにより、「結局自民党と変わらない」と言うイメージを植えつけられてしまったわけです。

 

「排除します」発言は直接は議席激減に繋がっていない

マスゴミは小池百合子の、左派議員を「排除します」発言をやたらと「悪」として報道していますが、全くそんなことはありません。

また、そのせいで議席を減らしたような印象操作をしていますが、有権者はそこまでバカではありませんよ。

冷静に考えて見てください。

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志が異なる人物を自分の政党の候補者としたいと思いますか?

後々に面倒なことになるのは明白だし、国民の理解も得られないでしょう。

少なくとも、分別のある有権者にとって、「排除します」発言は逆にポジティブに映ったはずです。

ただし、一定数、マスゴミの言うことを鵜呑みにする情弱層がいるので、そのせいで数議席は減ったかもしれませんが。

結果的には、「マスゴミから悪い発言として報道されたために」議席減につながったと言えるでしょう。

 

政策、アピールが大衆迎合すぎ

消費増税反対、原発ゼロと言った政策は何も骨組みが決まっていない時期にアピールされていました。

しかし、これらは「踏み絵」にはされませんでした。

大衆愚民の人気を取るためのアピールだと思いますが、それが度が過ぎた感は否めませんね。

例えば、小池百合子の選挙演説で、

「総理のお友達ならいいことがあっていいのでしょうか、忖度政治で良いのでしょうか」と言っていましたが、これでは民進党と変わりません。

「とりあえず与党、安倍首相を批判するネタならなんでもいい」感が出ています。

正直、多くの国民は森友問題も加計問題も飽きています。

そんなことよりも、景気対策を実行でき、経済、外交の舵取りがしっかりできる政権を望んでいます。

これは私の私見ですが、ぶっちゃけ、総理のお友達なら多少のいいことがあったっていいわけですよ。

総理の仕事は国の舵取りですから、そこをしっかりとやってもらえれば多少のことは目を瞑っていいと思っています。

結局、小池百合子は有権者のレベルを低く見過ぎていたのでしょう。

 

都議選の揺り戻し

これは単純ですが、大きいと思います。

都議選で都民ファーストの会が圧勝しましたが、多くの国民はその報道を見て「ちょっと勝たせ過ぎたかな」と感じていたと思います。

その反動で、「なとなく投票しない」と言う層ができたと思います。

 

「政権交代」と言う言葉に夢がなくなった

自民党が下野し、民主党政権ができた時、「政権交代」と言う言葉が一人歩きし、政権交代ありきと言う風潮でした。

そして、大きな期待が込められた民主党政権でしたが、鳩山元首相の迷走や菅直人元首相の震災対応の悪さなどから、政権支持率は大きく下がりました。

国民は「とりあえず政権交代」と言うよりは、「とりあえず自民党」と言う「無難な」選択を好むようになったのではないでしょうか。

 

今後、希望の党は政権与党となり得るか

今回の選挙は希望の党にとって厳しい結果となりましたが、今後はどうでしょうか?

実績を積み、マスゴミを味方につければ十分可能だと思います。

ただし、あるとしてもかなり先になるでしょう。

今後の国会で、大きな争点として、憲法改正があります。

国会は、希望の党を含め、改憲勢力で3分の2を占めていますので、改憲発議は十分可能です。

しかし、国民投票で過半数の賛成を得られなければ意味がありません。

その際に、憲法改正案で存在感を示すことができればイメージはアップするでしょう。

立憲民主党は確実に改憲議論では自民党と対決姿勢を示します。

自民党としても、「野党を無視して強行的に発議」と言うのは避けたいので、野党第二党である希望の党の協力は何としても取り付けたいはずです。

また、単純に、自民党に大きな不祥事が何か起これば、自動的に希望の党の勝利につながる可能性もあります。

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