出産を振り返ってみよう
気がつけば、娘ちゃんも生後9ヶ月。
はやいですね。
毎日の育児に追われていますが、本当はもっと一日一日を大切にしたいですね。
生後9ヶ月の娘ちゃんは今しか見れませんし、新生児の娘ちゃんはもう見ることが出来ません。
新生児の泣き声、ヨーグルトの臭いのつぶつぶうんち、小さな産着。
どれもついこの間なのに、遠い昔のような気がします。
ハイハイやつかまり立ちがあと少しと言う今の状態も、二度と見られないんですね。
忘れないように、しっかりと記憶に焼き付けておきたい大切な思い出ですね。
こんなことを考えていたら、出産当日のことを思い出しました。
絶対に忘れたくない一日なので、書き留めておこうと思います。
娘ちゃんは予定日は2015年8月21日でした。
予定日になっても子宮口は開かず、陣痛も訪れませんでした。
毎日陣痛体操やスクワットをしていたのですが、そのまま気がつけば10日が過ぎました。
予定日の超過は2週間が限度との説明だったので、陣痛促進剤を使用することを医師から提案されました。
陣痛促進剤は、予定日を過ぎても陣痛が訪れないときにはよく使用される薬です。
昔は、過剰投与による事故により、母体や赤ちゃんが亡くなってしまうこともあったそうです。
子宮破裂と言う恐ろしい副作用が起こっていたそうです。
現在では少しずつ様子を見ながら投与を行うので、リスクは以前よりも減っています。
8月30日の検診で妻と私は医師から陣痛促進剤の使用を進められ、私たちは同意しました。
私は、リスクはそれほど大きくないと考え、ある意味楽観的でしたが、妻はかなり心配なようでした。
確率は低いとは言え、過去に事故が起きているので心配なのは仕方がなかったと思います。
その日は、二人で無事に娘ちゃんが生まれてくることを祈りながら眠りました。
翌日、朝一番で病院に行き、医師、看護師から説明を受けて陣痛促進剤を使用する同意書にサインをしました。
同意書にサインをして、点滴を打つ直前、妻は泣き出してしまいました。
促進剤の副作用がどうしても怖かったのです。
万が一でも、娘ちゃんに何かあったらと思ったそうです。
出産前にこのような精神状態なのは良くないのでしばらく休憩をしていたら、担当医が、帝王切開を提案しました。
妻は、この提案に二つ返事で同意しました。
帝王切開は嫌がる妊婦さんが多いですよね。
お腹を切るのは怖いし、傷も残ります。
それでも、妻は自分の身体より娘ちゃんの安全を選びました。
帝王切開は母体にはかなり負担はかかりますが、赤ちゃんに対するリスクは非常に低いです。
通常の出産と比較しても赤ちゃんは安全ですが、母体は大ダメージを受けます。
その日は、帝王切開を決めて一旦帰宅しました。
おそらく、特別な事情がない「希望帝王切開」は非常に珍しいのではないでしょうか。
明日までに陣痛が来ればいいのにと思っていましたが、陣痛は来ませんでした。
9月1日、再び妻と二人で病院に行きました。
この日は妻はとても穏やかな表情でした。
二人で病室でまっていたら、手術開始の時刻になりました。
途中までは私もついていきましたが、帝王切開なので立会いは出来ません。
不安な気持ちで、一人で病室で待っていました。
1時間ぐらいしたら病室の電話が鳴り、「赤ちゃんが産まれたのでエレベーターの前で待っててください」と言われました。
エレベーターの前で待っていると、主治医が通りかかり「かわいいよー」と言っていたのをよく覚えています。
そして、エレベーターが到着して、初めての娘ちゃんとのご対面です。
対面の瞬間、私が思ったことは「かわいい!」ではなく「おおっ、なんて俺にそっくりなんだ!むしろ似すぎてて怖いわ」って感じでした。
想像以上に自分にそっくりですごく不思議な気持ちでした。
初めての対面のときにはあくびをして、目もパッチリしていて、たまらなく愛おしい気持ちになりましたね。
とりあえず写真を取りまくりました。
その後、娘ちゃんはNICUの方で体重や健康状態の確認に行きました。
そうしているうちに、妻もベッドに寝かされたまま戻ってきました。
部分麻酔なので意識はあります。
妻は、娘ちゃんの産声は聞けて、抱っこも出来たそうです。
しかし、コンタクトをはずしていたので良く見えなくて悔しがっていました。
私が撮影した写真を見せたら「かわいいー」って感動していましたね。
その日は娘ちゃんは新生児室に居る時間は長かったですが、病室にもつれてきてもらって、少しだけ母乳も舐めたりしてました。
とにかく、むちゃくちゃ感動しました。
この日は、一生忘れられない日になることでしょう。
妻も、娘ちゃんも本当によく頑張ってくれました。
二人には、心から「ありがとう」と言いたいです。